結納時の「家族書」「親族書」とは?

結納のしきたり

最近は結納をあげるカップルが少なくなっていますが、こうした伝統的なしきたりがなくなっていく現代だからこそ、古式ゆかしく行事を行っていきたいというカップルも少なくありません。
結婚する気持ちが固まり、仲人を決めて結納を交わし、結婚するという日本で昔から行われてきた結婚への儀式をしっかり行って挙式するということも、結婚という大きな出来事を真摯に受けとめるために素晴らしい事だと感じます。
結納を行う場合、結納品を準備し、しきたりに従い準備を進めていきますが、結納の際、家族書、親族書というものを交換するため、このことについても知識を持っておくべきです。

家族書・親族書のマナー

家族書は結婚する両名がそれぞれの家族構成をしたためたもので、昔は親族が結婚に賛成していますという賛同を表す証書のようなものでした。
奉書紙に墨で書くのが正式なしきたりですが、現在は白い便箋にペンで書くという事でもOKです。

奉書紙の場合、横長に二つ折り、その折り目を下にして墨で内容を書き、左を先に、その後右をたたみ、三つ折りの状態で上包します。
便箋にペンで書く場合、下から三つ折りし「白」の長封筒に入れます。
表書きには家族書と記します。
この書き方は親族書も同様です。

自分でこうした準備が出来ないという場合、結納の品を扱っている店舗などに依頼するといいでしょう。
お見合いで知り合いそこで「釣書」(縁談時、お互い取り交わす自己紹介を書いた書面、身上書のこと)を交わしている場合、省略する事が多いですし、最近は結納を行っても家族書・親族書を省略する事も多いです。

家族書の書き方

同居している同一戸籍の親族のみ、当人からみて年長者の続柄から順次、記載し、最後に当人の名前を書きます。
例えば「祖父、祖母、父、母、兄、姉、弟、妹」最後に当人、という感じです。
父だけ苗字を記載します。
苗字が異なる場合のみ、都度、苗字を入れます。

結婚されている兄弟姉妹が同居の場合、配偶者も書き入れます。
義兄、儀姉、義弟、義妹などが続柄です。
同居していない場合には、親族書に書くことになります。
当人が一人暮らししている場合、つまり両親と別居している場合でも、当人だけは父母世帯の一人とします。

親族書の書き方

家族以外の「三親等内」の親族を記載するのが親族書です。
二親等以内の親族が別世帯であれば、この親族書に書くことになります。
家族書同様、年長者から順次書いていき、世帯が別であれば都度住所を書き入れます。

祖父母、伯父夫婦、伯母夫婦などで、夫婦どちらかが亡くなっている場合、お亡くなりになった方の名前もいれて、最後に(亡)、生別、死別を区別します。
両方ともなくなっている場合は省略しますが、その家を継ぐ方がいる場合、記載しておく方もいます。

家族書についても親族書についても、こう書かなければならないという規則、形式はありません。
名前や続柄以外に記載する項目としては、学歴、職歴、資格といった履歴書的なものが多いです。