結婚式でのスピーチをするときに、勘違いしている人をよく見かけます。
親族が神妙な顔で式に出席しているのに、平気で元カノの話をしたり、
新郎・新婦の暴露話をしたり、自分自身の業績や自慢を話し始めたり・・・。
空気が読めないといえばそれだけですが、やられた方は、一生の傷に
なって心に残ってしまうのです。
そのカップルはシャイなたちで、友達の紹介でも部活でも恋人を作る
ことができず、親には内緒でネット結婚相談所に登録していたタイプでした。
それを、私だけが知ってるのよ、とばかりに、自称親友が、実はね・・・
などと話し始めたからたまりません。
二人は、出会い系サイトはすべてふしだらだ、と考えるようなお互いの親に
不信感を持たれ、チャペル離婚の危機にまでなったといいます。
自慢げに暴露話をしていた友達は、その空気を読んで、途中でもやめる
ことができなかったのでしょうか?
また別のカップルは、公務員同士。
出席者のほとんどが職場の同僚でした。
すると、どうしても競争意識が出るのでしょうか、挨拶する人ごとに、
自分の功績を自慢し、新郎を指導してあげたのは自分だ・・・
のような流れになるのです。
結婚式の主役は、もちろん新郎・新婦です。
まず、そのことを肝に銘じておかなければなりません。
親同士が名士の場合、特にこれはひどくなる傾向があります。
またあるカップルは、昔と今が大きく違う人たちでした。
新郎は極端な大人しい子供で、先生にトイレに行かせてください、という
ことも出来ないような内気な子供でした。
今は部下を指導し、地域のリーダーも務めるバリバリのやり手なのに、
たまたまフェイスブックで再会した旧友を招待したら、ここぞとばかりに
彼は昔の暴露話を始めたのです。
現在、彼を信頼して尊敬している仲間は、どう感じたでしょうか?
また、新婦は元ヤンで、かなり整形もしていたようです。
それを、昔の仲間が、当時のノリで登場したからたまりません。
整形したなんて、夫の会社の人になど絶対に知られたくないはずです。
せっかく再会した友達の人生を汚染して、楽しいでしょうか?
空気を読めない人は、案外多いものです。
さて、では、無難な話題は何でしょう?
自分が高校の友達なら、部活で共に優勝したエピソードをひとつ、
夏の合宿でリーダーとして活躍してくれたエピソードをひとつ、
それから、現在の、ちょっと気の利いたエピソードをひとつ。
これで十分なのです。
時間にして、3分でまとめましょう。
もし、職場の同僚なら、入社したときに自分が失敗したらフォロー
してくれて、という脚色した話をひとつ、社員旅行で幹事として活躍
してくれた話をひとつ、それから、先週一緒に遊びに行った先で
お年寄りを助けてあげた話をひとつ。
それで十分なのです。
どうでもよい話も、ポジティブに脚色して話せば、誰だって良い人として
紹介することができるんですから。
自己紹介ひとこと、エピソード2~3個、お祝いの言葉ひとこと。
これで決まりですね。